手術の適応  どのような場合手術が必要となるのか

1. 再発をくり返す急性扁桃炎(習慣性扁桃炎)

扁桃線の大きさとは無関係に急性扁桃炎を年に3、4回以上急性扁桃炎をくり返す場合は扁桃摘出(扁摘)の適応となります。

2. 扁桃周囲膿瘍

扁桃線の大きさとは無関係に、急性扁桃炎の周囲に膿がたまる膿瘍(のうよう)を形成したものを扁桃周囲膿瘍と言います。高熱、激しい痛み、開口障害、発声障害を来たします。膿瘍の切開による排膿の治療が必要になります。繰り返す場合や、習慣性扁桃炎をお持ちの場合は、扁摘の適応となります。

3. 扁桃肥大による睡眠障害(睡眠時無呼吸症候群)

扁桃の大きいお子さんは仰臥位(あおむけ)で寝ていると扁桃線が奥へ落ち込み無呼吸が起きやすくなります。睡眠時無呼吸に関しては肥満や鼻の病気なども関与するため、それらが改善しても睡眠障害の症状が改善しない場合は、終夜睡眠ポリグラフィー検査で閉塞型睡眠時無呼吸症候群の検査を行い、診断が確定した場合、扁桃摘出の適応と考えられます。

4. 扁桃肥大による摂食障害

扁桃肥大が原因と思われる摂食障害がある場合は手術の適応になる。嚥下が困難であり、十分な咀嚼がなされないと嚥下が困難な場合で食事に要する時間が長く、体格が標準を下回る場合など手術を検討します。

5.滲出性中耳炎が合併場合

扁桃肥大が要因と考えられる滲出性中耳炎があり、他の治療で改善が期待できない場合、扁桃摘出の対象となります。

この場合、滲出性中耳炎の治療として、鼓膜チュービングの治療を同時に実施する場合もあります。

6.病巣扁桃

扁桃線の大きさとは無関係に、扁桃が他の場所の疾患の原因あるいは他の疾患に悪影響を及ぼしていることを病巣感染症(びょうそうかんせんしょう)と言います。この場合扁桃摘出の適応となります。ただし、病巣扁桃の確実な診断法はないのが現状で摘出の結果病巣感染症が改善することで因果関係が確認される(診断的治療)事になります。掌蹠膿疱症・IgA腎症・胸肋鎖骨過形成症に対しては扁桃摘出が有効とされています。IgA腎症では扁桃摘出によって将来の透析率が低下すると言われています。

通常全身麻酔で行ないます。入院が必要になります。