鼻汁中好酸球検査
赤い細胞が好酸球、青いのが好中球
白血球は本来は血液の中にある細胞です。炎症が起こると血管から浸み出してきて分泌物の中に出現します。好酸球はは白血球の一種で、アレルギー性鼻炎では、鼻粘膜に出現して鼻汁の中に見られます。また、細菌やウイルス感染の場合は主に好中球が増加します。これを利用して、お鼻の炎症がアレルギーに関連した疾患かどうかを外来で診断するために鼻汁や喀痰の中の好酸球を調べます。アレルギーの約90%は陽性となります。逆に、非アレルギーでの陽性は1~2%と少ないことから、アレルギー性か否かの指標として検査されています。
本検査は、顕微鏡を用いて鼻汁中の好酸球の出現の有無や程度をみます。全視野で1個でもあれば陽性、割合によって(1+)~(3+)で表します。体に負担がなく、比較的鋭敏な検査なので、鼻風邪、蓄膿症なのかアレルギーなのかの区別、また合併があるのかを知るためには大変有用な検査だと思います。
また、痰の中の好酸球を調べる事で、気管支喘息や過敏性肺臓炎などのアレルギー疾患かどうかをみる場合もあります。