ハウスダストの検査結果について
当院でハウスダストのアレルギー検査を受けられた方はハウスダストの項目に「1』という数字がついていることに気づかれるかもしれません。当院はCRC(「CRCさん」と呼んでいますが)とい検査会社に検査の多くを委託しています。実はCRCさんのハウスダスト検査項目には「ハウスダスト1」と「ハウスダスト2」の二項目があります。量項目の間には殆ど違いはなくCRCさんの営業上の問題かな?と思っています。検査を受けられた方には気になられる方もいらっしゃると思いますので、CRCさんのホームページのQ&Aを転載していますのでご参照ください。
質問
ハウスダスト1と2の違いは?
回答
ハウスダストとは室内にたまるホコリ(室内塵)のことです。その中には土・砂、綿ぼこり、繊維くず、人の毛髪・フケ、食べかす、ペットの抜け毛、花粉、昆虫の死骸やフン、カビ、細菌、ダニの死骸やフン、タバコの煙や排気ガスなど様々な物質が含まれています。つまり、ハウスダストはいろいろなアレルギー成分の混合物であるため、通年性のアレルギー性鼻炎・結膜炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎の原因となります。
アレルギー検査の特異的IgE・ハウスダスト1およびハウスダスト2は、製造元が異なる2社のアレルゲン抽出物を原料として作製されています。
よって、ハウスダスト1とハウスダスト2の違いは原料の製造会社の違いによるため、含まれるアレルゲンの種類と量がわずかに異なりますが、ハウスダスト1陽性の人のほとんどがハウスダスト2も陽性となっています。ただし、ハウスダストに弱陽性の人ではまれにどちらか一方だけが陽性となる場合があります。なお、地域によって陽性率には若干の差がありますが、九州を含む大部分の地域でハウスダスト1を主に測定されています。
ところで、ハウスダストの主要なアレルゲンはダニで、ハウスダスト1g中にはダニが数百匹~数千匹検出されます。中でもヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニの2種が多く検出されます。日本にはどちらも生息していますが、ヤケヒョウヒダニの方が若干陽性率が高い傾向にあります。
季節では寒冷期には少なく、温度と湿度の高い夏から秋にかけて、最もダニの死骸やフンなどのハウスダストが増加します。その他ネコふけ、イヌふけなどの動物の皮屑、ゴキブリやユスリカ、カビ、花粉などが含まれます。ハウスダストが陽性でダニが陰性の場合は、ネコふけやイヌふけ、ゴキブリなどに陽性を示すことが多いと報告されています。