溶連菌(溶血性レンサ球菌)感染症
【症状】
A群β溶血性連鎖球菌によるのどの細菌感染症です。合併症として急性腎炎やリウマチ熱を起こすす場合がありますので、他の細菌と区別することが重要です。こどもに多い疾患ですが成人にも発症します。突然の発熱と全身倦怠感、咽頭痛によって発症し、しばしば嘔吐を伴います。咽頭壁は結構発赤が強く生の肉の赤さに似ています。苺舌(写真)が認められる場合があります。熱は1~2日で下がり、発疹も軽快、のどの痛みも1週間以内でおさまります。
その後、指先の皮膚が、むけてきますが、3週間程度でおさまります。
【潜伏期間】2~5日
【感染経路】飛沫感染、接触感染
【治療】
ペニシリン系の抗菌薬やセフェム系抗菌薬の投与が推奨されており、合併症を予防するために、投与期間はペニシリン系の場合は10日間、セフェム系の場合は5日間が推奨されています。 1週間後に検尿をして異常がないことを確かめます。
【予防】溶連菌感染症は、発症者の咳やくしゃみなどによる「飛沫感染」、細菌が付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」によってうつります。マスクの使用や手洗い、周囲の消毒が必要です。抗生物質を飲むと24時間以内に感染しなくなります。
【登校(園)基準】適切な抗菌薬による治療開始後24時間経過し全身状態が良ければ登園、登校可能。
【流行時期】おもに11月~4月
いちご状舌と口角炎 出典:国立感染症研究所
猩紅熱での体幹部、顔面の発疹と口囲蒼白 出典:国立感染症研究所