好酸球性副鼻腔炎
好酸球性副鼻腔炎は,鼻茸の再発を高率に認める難治性の副鼻腔炎です。その病態生理には依然不明な点が多く,臨床像では両側性かつ多発性の浮腫性鼻茸を示し,組織学的には,鼻茸や副鼻腔粘膜に好酸球優位な炎症性細胞浸潤がみられることが多いとされています。
診断基準として,末梢血好酸球が6%以上,副鼻腔CTで篩骨洞優位の副鼻腔陰影を認めることが,Sakumaら(文献(文献1)により示されています。治療として,手術以外には,ステロイドの全身投与が著効しますが,長期間のステロイド内服を余儀なくされることから,副作用に難渋する例も少なくありません。近年,抗IgE抗体(オマリズマブ)投与によりポリープの縮小を認めたとの有効性が報告されています。