慢性扁桃炎
急性扁桃炎の反復によって起こる口蓋扁桃の慢性炎症です。扁桃線の大きさは様々で、扁桃線の窪みにイチゴの種の様に白い膿線がプツプツついていることが多いので鏡で確認してください。
【症状】
普段は自覚症状はあまりありませんが、喉の違和感を強く感じるケースもあります。疲れたり、無理をしたりすると急性扁桃炎のような症状になります(急性増悪)。
【治療】
急性増悪の際には、急性扁桃と同様の治療を行います。
頻繁に急性増悪を繰り返すようであれば、手術によって摘出することを考えます。口蓋扁桃摘出のページを参照してください。
扁桃病巣(びょうそう)感染症
慢性扁桃炎が原因で、扁桃線以外の臓器に病変をきたす場合があり、これを扁桃病巣感染症と言います。原因ははっきりしていませんが、自己免疫(自分が自分の組織を標的に免疫反応を起こすなど)が原因ではなかろうかと言われています。
代表的な病巣感染症と考えられている疾患
- 腎疾患:糸球体腎炎、IgA腎症、特発性腎出血
- 皮膚疾患:掌蹠膿疱症、結節性紅斑、多形性滲出性紅斑、じんま疹、アレルギー性紫斑病
- リウマチ性疾患:リウマチ熱、リウマチ性関節炎、胸肋鎖骨過形成症
- 心疾患:心内膜炎、心筋障害、大動脈炎症候群
【治療】
病巣感染症であるかどうかの診断は困難で、扁桃を摘出しその結果、虹疾患の改善があるかどうかで、術後に判断できることが多いと思います。治療的診断と言います。